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身体症状症
(Somatic Symptom Disorder)

検査で異常が見つからない頭痛・腹痛・倦怠感が続き、学校生活に影響していませんか?
DSM-5-TR では身体症状症として、痛みや不調そのものと過度な不安や思考が組み合わさる状態と定義されています。
当院では、小児科医と心理士が連携し、身体と心の両面からサポートします。

DSM-5-TR 診断基準(要約)

 

苦痛を伴う1 つ以上の身体症状が 6 か月以上続く
症状に関連した過度な思考・不安・行動(例:頻回受診、症状検索)
医学的説明の有無にかかわらず日常生活への影響が大きい

よくある症状と年齢別特徴

 

年齢:小学生
主な訴え:頭痛・腹痛・吐き気・登校しぶり
年齢:中学生
主な訴え:倦怠感・めまい・関節痛・微熱感
年齢:高校生
主な訴え:動悸・過換気・胸痛・自律神経症状

原因モデル
バイオ・サイコ・ソーシャル

 

生物学的因子:
自律神経の感受性、慢性炎症、睡眠不足
心理的因子:
ストレス対処スキル不足、完璧主義、課題の抱え込み
社会的因子:
学校ストレス、人間関係、家族の心配行動

 
複数因子が絡み合うため、身体・心・生活リズムを並行して整えることが重要です。

評価と治療の流れ

 

医師初診:
身体診察・必要最小限の検査で重大疾患を除外
症状日誌:
時間・状況・思考・行動を記録し、パターンを可視化
心理評価:
RCADS・CBCL で不安・抑うつの併存をチェック
行動プラン:
生活リズム・課題分離・リラクゼーションを提案
必要に応じ 心理療法(CBT, ACT)や薬物療法(低用量SSRIなど)

家庭でできる 4つのステップ

 

症状スケジュール法:
症状が出ても予定を70%実行して達成感をキープ
リラックスタイム:
深呼吸・ストレッチ・入浴で副交感神経をON
デジタルデトックス:
寝る1時間前のスマホオフで睡眠を確保
自己決定を促す声かけ:
「休む?」ではなく「5分休んで○○する?」など二択提示

学校・社会資源との連携

 

別室・段階的登校:
保健室→相談室→短時間授業
合理的配慮:
課題量調整、テスト時間延長
地域支援:
教育相談センター、放課後等デイサービス

当院からのメッセージ

 
身体症状症は“見えない痛み”ですが、適切な理解と支援で回復が期待できます。
お子さんの「つらさ」を信じて、一緒に少しずつ生活リズムと安心を整えていきましょう。
お気軽に初診予約や LINE 相談をご利用ください。

よくあるご質問

 
Q. 検査で異常がなくても痛みは本当?
A. 痛みは脳で感じる主観的体験で、検査所見と強さが一致しないこともあります。
 
Q. 甘えではないですか?
A. 甘えではなく、自律神経やストレス反応が影響した“本物の症状”です。
 
Q. 薬は必要?
A. 生活リズム改善と心理療法が基本ですが、不安・抑うつが強い場合は低用量 SSRI 等を併用します。
 
Q. みよし市在住でも通院できますか?
A. はい、みよし市から車で約20分、駐車場完備です。

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【この記事の監修・執筆】
 
アイキッズクリニック
     院長 会津 研二(小児科専門医)
 
新生児・発達・思春期の診療に長年携わり、
多くのお子さんの成長と自立を見守ってきました。
ご家庭や集団生活でも穏やかに過ごせるよう、
アドバイスや治療をご提案しています。
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