食物アレルギー:卵白によるアナフィラキシーショック


経過紹介 ※ご家族の了承を得ています。

・母乳で育ててきて、お母さんは普通に卵を食べて授乳していた。
⇨これは全く問題なし。授乳中の母の食事で卵を除去しても子どもの卵アレルギーを予防できるわけではない。もちろん、妊娠中の卵摂取も問題ありません。

 

・生後3−4ヶ月の時に湿疹がひどかった様子。当院来院時はさほどひどくない感じ。
⇨他院でステロイド軟膏で治療を受けていたよう。詳細は不明。

 

・生後6ヶ月となり離乳食を開始。卵の黄身を開始して問題なさそうだったので、
加熱した卵白を少量あげてみた。お母さんは離乳食本のとおりにあげたそうです。
⇨ここが大きな問題。卵の黄身が大丈夫だったら白身を開始と書いてある離乳食本がまだあるが、ホントにコレはいい加減やめて欲しい。

 

・卵白をあげた直後から口の周囲が赤くなり、その後全身が赤くなってきて当院を受診された。
⇨受診する前にお電話があり、診療時間外だったが、やばそうな雰囲気を感じたので速攻受診して頂いた。コレは直感が当たった。

 

・来院時は目は合うが顔面蒼白で、手足のチアノーゼがあり、機嫌が悪い。
痛み刺激で激しく泣くと顔面が赤くなるが、泣くのをやめると顔面が蒼白となる。

撓骨動脈(手首の動脈)が触れず、モニターで心拍160前後。
アナフィラキシーショックと判断し、すぐさまボスミン(血圧を上げる薬)を太ももに筋肉注射した。他の先生からは異論があるかもしれないが、経験的にステロイドの筋肉注射も行った。これにより、ものの数分で手足のチアノーゼは引いて、30分くらいで顔色も良くなり、機嫌も良くなった。モニターで頻脈だった心拍が110前後に安定、撓骨動脈も触れるようになったことで血圧上昇を確認した。
⇨乳児のアナフィラキシーショックは血圧もすぐに測定できないし、顔色見て疑ったらさっさとボスミン打つべし。ボスミン筋肉注射の副作用なんて心配いらない。

 

このお子さんの問題は卵のあげ方ですね。

お母さんが悪いわけではありません。

離乳食本に書いてあるとおりにやったわけですから。

離乳食本に書いてあることが古いと思うんです。

「卵黄に慣れてから卵白を」みたいな

 

現実生活でゆで卵を食べる機会なんて子どもであまりないし、

離乳食のためだけに少量だけゆで卵を作るのも面倒だし、

ゆで卵の黄身と白身を離乳食でトライさせるなんてどうなんだ?と思うわけです。

 

現実生活ではつなぎや調味料で卵をとる機会の方が断然多いと思います。

ですから、卵をトライするなら卵がつなぎで入っている食品から少しずつトライする方が現実的だと思います。

僕は以前から、卵を離乳食ですすめるときにたまごボーロのかけらから少しずつ試すように指導しています。

具体的な方法はご家族の食生活に合わせて提案させてもらっています。

たまごボーロの砂糖を気にされる方には管理栄養士から自宅でできるレシピを提案します。

 

今回紹介したお子さんは、翌日の再診時にはすっかり落ち着いていました。

良かったです。

ですが、お母さんが自信を無くされてしまわないか心配です。

このようなケースではお母さんへのフォローも大切だと思います。

 

離乳食本やネットに書かれている古い情報をいい加減変えたいんですけど・・・


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